人が勧めてくれるもの
散歩の途中でふらりと入った店で、思いがけず知り合いに出会った。カウンターを前に並んで一緒に飲み食いしたのだが、彼がしきりに「この店の○○は絶品、是非食べてみて」とすすめてくれたものがあった。
一つは油揚げで、見事に細く切った新鮮なネギを厚い揚げでくるんだものだが、確かにめっぽううまく、お代りをした。油で揚げず、弱火で炙っただけなので、しつこくない。最初のはそのまま何もつけず、2個めは醤油をたらして食べた。次は烏賊の煮物、すみを巧妙に使って独特の甘みの中に、すぐに噛みきれる柔らかな輪切りのイカ、これは日本酒向き、そのほかにもいろいろありそうだったが、次回の楽しみにした。
「これはいいよ」と人が勧めてくれる物や事は、十中八九は当たりである。何の利害関係もないから、すすめる人は純粋に好意で言ってくれる。これは、GOODであることが多い。すなおに聞いていれば、余分な事に苦労しなくてもよかったのに、と後から思うことは多いものだ。
やはり、人間、性は善なるを以って立つべしか。いや、善なるものを探して行けばよいのだろう、とも思った。
油揚げ1枚で人類の成り立ちを思うのであるから、出費は小さく気宇は大きく、要するに食べ物次第で、ペシミズムからオプティミズムへすぐに転換するのだ。
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